28坪2階建て・家事ラクな家づくり

アイ工務店の施主ブログ。

隣家が近い場合。窓の位置・視線対策はどこまでどう考える?

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密集地とまではいかないものの、そこそこ隣家が近い我が家。視線対策・プライベート確保・お隣さんのご迷惑にならないように…等、窓の位置は間取りがある程度見えてきた時点でしっかりチェックすることにしました。

そうすると、敷地境界に近い位置では目隠しが必要、などの事実も知ることになり。そして、我が家では結局、迷った末に「隣家に挨拶に行き、直接聞いてみる」ということもしましたので、そのことについても紹介してみたいと思います。

 

 

基本的な窓の位置の考え方

基本的には、自分の敷地内に家を建てるなら自由。窓の位置に関してもそれは例外ではありません。ただ、こんな感じ↓が基本的な考え方となるようです。

基本的な考え方

・隣地との境界から1m以内に建てる場合には目隠し義務がある、など民法で決まっている部分もあるので(詳しくは後述)、1mはあけるか、あけられない場合は考慮する必要あり。

・1m以上あいていて、法律上は問題なくとも、お互いの暮らしやすさを鑑みて考慮するのがマナー

・基本的には後から建てる方が配慮するのが一般的。分譲地などで一気に建つ場合はハウスメーカー経由などで確認する

 

…という感じの動きが一般的となるようです。

ごく簡単にかいつまんで書いてしまうと、民法上の部分は考慮する、それに当たらない場合でもご近所への配慮はするのがマナー、というのが基本かなと思います。

まあ、やっぱり生活のさまざまな場面で、窓を開けたらすぐに隣家が見えてしまうとか、日常的に視線が気になるようだと安らげないですもんね。

押さえておきたい民法235条

ちなみに、隣家との窓の位置を考える際に押さえておきたいのが民法235条。これは、敷地境界線から1m未満の距離に「他人の宅地を見通すことのできる窓又は縁側」を設置する者に、目隠しの設置を義務づけています。

状況によりますが、基本的にお隣の宅地を見通せる窓って多いじゃないですか。

敷地境界から1m以内に建物を建てる場合は、目隠し設置の義務があるというのが本来のようです。

ただ、住宅密集地などでは実際そうでもないことも多々。

実際どうやって調整したのか・我が家の場合

というわけで、基本の考え方を踏まえてですが、我が家でも隣家まで1m未満の場所がありましたし、ぎちぎちの密集地ではないもののそこそこ隣家が近いので、ある程度は考えないと、という感じでした。

で、実際に起こった状況とか、どうしたのか…というところを少し書いてみたいと思います。

そもそも、我が家の状況

間取りがある程度固まった段階で、土地の写真を見ながら窓についても確認したのですが、我が家ではひとつだけ気になるところがありました。それは、子ども部屋のひとつ。

その部屋は北東の位置にあって、東に腰窓を予定していました。が、その腰窓がお隣のバルコニーのまさに正面。そして、東側の隣家と敷地境界からは1メートル以下だったんです。

(お隣さんは1.5mくらい空けて建っていました。つまり2mちょっと先、くらいの位置にお隣の掃きだし窓がある)

そのため「この窓どうする?」「ここ作っちゃ駄目なのかな」…となったのです。

ハウスメーカーや建築士がしっかり見てくれるわけでもない

「これ大丈夫かな?」と思ったあと、すぐに設計士さんに連絡して質問してみました。その結果、教えてもらったのが前述した民法のこと。そして、我が家のケースでは以下のようなことを言われました。

・民法上は目隠し義務が必要になってくる窓である

・でも、実際に住宅密集地なんかだと、窓が対面してしまうケースは多い。正面だからといって「即・目隠し必要!」って感じでもないかも

・不安であれば腰窓ではなくて高い位置の横長窓にしてくもりガラスにしたら無難

 

…とのことでした。

というか、そんな懸念があるなら我が家が質問する前に教えてほしかったんですけどww どうもこのへんはファジーなところなのかも。

ハウスメーカーや設計士さんがしっかり事前に言ってくれるわけでもないものなんだな、というのが率直な気持ちでした。なので窓の位置と隣家の位置は、自分でしっかり確認した方が良いと思います。

密集地だとそんな家はけっこうある

ちなみに、住宅密集地などでは現実的に全部の窓をしっかり対面しないようにするのが難しい部分もあるかなと思います。実際、我が家でも迷ったので近所をあちこち見て回ったのですが、敷地境界から近い窓でもバッチリ対面しちゃってるケースは多くありました。

建売とか、いろんな事情はあるかもしれませんが。

だから慣習として「ぜったい必要!」かというとそうでもない、みたいな感じかもしれません。同じ時期に違うハウスメーカーで計画しているとどうしてもバッティングしてしまうこともあるかもしれませんし。このあたり、連絡を取り合ってくれたりする担当者ならいいですが、どうもそのあたりは曖昧なようです。

 

窓の位置について変更したこと、対策したこと

我が家で、影響がありそうだな、と考えたのは前述のとおり敷地の東側の窓です。実際に変更したこと、対策したことは以下のとおり。

窓のガラスはすべてくもりガラスに

東側の窓は必要最低限にしました(これはもともと必要最低限ではあったのですが)。その上で、ぜんぶ型ガラスに。やはり視線を遮るようにするにはくもりにしてしまうのが早いかなと思うので。そして、お隣さんからしてもそのほうがいいかなと。

一部の窓を高い位置の横長FIXに

2Fの窓を、風を通せるような窓を考えていたのですが、横長のFIX窓にして天井ギリギリの位置に持ってきました。位置的にも、視線が交差することがまずないような場所です。

一箇所は直接お隣さんに聞いてみた

これはあまり一般的じゃない動きかなと思うのですが、最終的に、一箇所の窓についてはお隣さんへ挨拶へ行って直接聞いてみることにしました。

子ども部屋の窓で、できれば東側に大きめの窓つけたかったんですよね(北東の子ども部屋だったので、明るさを確保したくて)高い位置の窓でもいいのですが、子ども自身の開け閉めとか考えるとやっぱり腰窓がいいなと。。

というわけで、「隣に家を建てる○○です、着工はもう少し先なんですが御挨拶に」ということでピンポン押して粗品をお渡ししつつ、図面もお渡しして

・こんな感じで正面に窓来るんですけど構わないですか

・一応くもりガラスにしてブラインドもつけるつもりでいる

・でも気にされるならこの位置はやめますのでこの連絡先にいつでもご連絡ください

・ただこの時期を過ぎると着工してしまうので…

…という感じでお話ししました。結果、ぜんぜんいいよ~と言ってくださったので、そのままの窓で進めることに。

という感じで、人による部分はあると思いますし、あくまで我が家のケースではあるのですが、挨拶がてら直接伺ってみるというのもひとつかと思います。

もし少しでも嫌な様子が見えたら、東の窓はやめて北側に腰窓をつけようかな、と。

まとめとして

窓の位置に関しては、いろいろ調べたり知人に聞いたり建築士さんに聞いたりしてみると、わりとファジーなものなのかも。というが、実際に事にあたってみての感想。基本を踏まえつつ、実際どうするかをいろいろ相談しながら考えるのが大事かな~と思った次第です。